桜りっぷ

夜は、もうそこまで来ていて
私達は街並みを黙ったまま
歩いた。

「何か、話す?」

私は、首を左右に振った。

「俺も、話すのは苦手
 
 名前、教えて?
 俺は、タカツキカイリ」

「わ、たしは
 
 カガ、マヒロ」

「マヒロ
 お前の雰囲気にぴったり

 ヒロ、これからどうする?

 何か飲む?
 それとも、カラオケとか
 何かしたいことある?」

「何も・・・
 歌うのは好きじゃない」

「お前と俺

 似てるね」

貴方も歌う事は苦手らしい。

私達は、似てる・・・