「……姉さん?」 『なあに?』 返事は、電話越しに聞こえる。 外に見える何かは、 トンネルの中へと足を進めたようだ。 「今、トンネルの中?」 もしもあれが姉さんなら。 それなら大丈夫だ。 『 あのね、要 ――トンネルの中、携帯通じないよ? 』 キャハハハハハハハハハ 文字にするとそんな風になる笑い声が響いた。 携帯から、 そして、 トンネル内にも。 これは、姉さんの声じゃない。