「じゃあ次は亮太郎君ね」

「お、僕は藤原 亮太郎 (ふじわら りょうたろう)。
 よろしく頼む」

そう言って彼も右手を差し出してきた。

やっぱ背、高いな……。


「あれ?」

近くでみると、気付いた事がある。


「その眼鏡、ひょっとして「よろしくな!」


ダテ眼鏡じゃないのかと、
言おうとして遮られた。


レンズの向こうと
素で見えている顔の輪郭に、
まったく差がないように見える。

ダテだとしたら、なんでかけてるんだろう。

彼の見た目は、バスケでもやってそうな
短髪のスポーツマンだ。

その眼鏡はあまり似合っていない。

……ファッションなのか?