怪奇愛好家。


「ところで、君の名前、なんていうの?」

携帯に登録された彼女の名前は、
何故か文字化けしている。
その画面を彼女に見せながら僕は聞いた。

「菜月。榎本 菜月よ」

漢字を確かめながら入力し直す。


「それじゃあ約束よ。
 よろしくね、東海林くん!」

「……うん。わかったよ」




「じゃあ早く帰って計画立てよっと!
 じゃあね!」


そう言って彼女は駆け出して行った。