……朝だ。 色々と考え込んでいて、 気が付いたらもう、朝が来ていた。 階下からは、生活音が聞こえる。 きっと、母さんが朝食を作っていて、 父さんは珈琲を飲みながら、 雑誌か新聞を読んでいるんだろう。 いつも通りの、朝だ。 「……おはよう」 「おはよう。 あら、寝不足?」 だるそうにしている僕を見て、 彼女は言った。 ……誰だ。 昨日までは確かに、 この人は僕の母さんだった。 そう、思っていた。 ダイニングテーブルで 珈琲を啜っている人も、父さんだった。