今から数年前のある日の事だ。

子供たちは、いつものように遊んでいた。

夕日が沈みそうな、
もうすぐ日が暮れる頃だけれど、
家の近い子たちは、あと少し遊べる時間。


迷路の中で、
その日最後の鬼ごっこが始められた。



その時の鬼役は、
運動神経のいい、男の子だった。

壁を乗り越えるのもありだから、
結構簡単に捕まえることが出来る。

だから、時間の迫っている
最後の鬼にはぴったりだった。



なのに、いつまで経っても、捕まらない。