焔は後ろにいた二人のほうを見て、目で合図を送った。
二人は頷いて奥へと向かう。
「鈴音、ちょっと来て アンタに合う本をやるよ」
「え、あ ハイ・・・」
半信半疑でついて来る鈴音を確認して焔はある棚から本を取り出した。
その本は先ほどの洋書のような本ではなく、紐でくくられた柔らかい表紙の本。
パラパラとめくって目的のページを見つけたらしい焔は、それを開いたまま鈴音に渡した。
「それに書いてある名前を読め」
「あ、ハイ えと・・“松月<ショウゲツ>”?」
読んだ途端、本が手の中で鼓動を打った気がした。
気のせいかと思ったが、その鼓動はどんどん激しくなる。
「え、何これ『我を呼ぶとは、何事ぞ』
「やぁ松月 ちょっとキミにお願いがあるのさ」
「・・っ?!! 本から、子狐・・・」
鈴音が名前を読んだページを見るとそこには何もいなかった。
確かに描いてあったのだ、着流しを着た金色の髪の男の人の絵が。
「あの、その狐は・・・?」
「ん、ああ この本に封じてあったやつだよ 今からはアンタの守護獣だ」
『む、貴様が我を喚んだのか』
松月は鈴音の肩に乗ると、尻尾をやんわりと振った。
二人は頷いて奥へと向かう。
「鈴音、ちょっと来て アンタに合う本をやるよ」
「え、あ ハイ・・・」
半信半疑でついて来る鈴音を確認して焔はある棚から本を取り出した。
その本は先ほどの洋書のような本ではなく、紐でくくられた柔らかい表紙の本。
パラパラとめくって目的のページを見つけたらしい焔は、それを開いたまま鈴音に渡した。
「それに書いてある名前を読め」
「あ、ハイ えと・・“松月<ショウゲツ>”?」
読んだ途端、本が手の中で鼓動を打った気がした。
気のせいかと思ったが、その鼓動はどんどん激しくなる。
「え、何これ『我を呼ぶとは、何事ぞ』
「やぁ松月 ちょっとキミにお願いがあるのさ」
「・・っ?!! 本から、子狐・・・」
鈴音が名前を読んだページを見るとそこには何もいなかった。
確かに描いてあったのだ、着流しを着た金色の髪の男の人の絵が。
「あの、その狐は・・・?」
「ん、ああ この本に封じてあったやつだよ 今からはアンタの守護獣だ」
『む、貴様が我を喚んだのか』
松月は鈴音の肩に乗ると、尻尾をやんわりと振った。


