守護まにゅある!

「これくらい自分で出来るようになりなさい 次はありませんから」

右手を前に出すと、指先に軽い音をたてて青白い炎がいくつも浮かび上がった。

《封じるは人の道
繋げるは異界の道
いでませ百怪の空間!!》

炎が辺りを人を拒絶するように囲む。

野次馬の人たちはに見えていないのか騒ぎが起こらない。

「うぉ?! すっげ、人魂みたいだな」

「・・人魂はあんなに燃え盛ってないよ」

「じゃあみんなが人魂って叫ぶあれは違うのか?」

「それはあんたらが創造したものでしょ 人魂はもっと小さくてほんのりと光るものだもの」

焔からプチ講座を受けていると、いつの間にか人の気配が絶っていた。

不思議に思い見渡せば、野次馬が誰一人として残っていない。

「ほら出来ましたよ 全く、こんなとこで力を使わせないでください」

「はいはい。 頑張ったね、ありがとう」

「・・別に褒められるようなことではありません」

そういってそっぽを向いたアルヴィの頭と腰には狐の耳と尻尾が付いていた。

尻尾がパタパタと揺れているところを見ると、どうやら実は嬉しいようだ。

焔は目ざとくそれを見付けると、ニヤリと笑った。