守護まにゅある!

髪の隙間から見える血走った目は、見下ろす焔を睨みつけている。

焔は特に気にすることなく女を観察し始めた。

「むぅ・・・この人生き霊ね まったく面倒なのを連れて来たわね」

「は・・・? 訳わかんねぇんだけど」

状況に頭が追いつかない雅之は、頭の上にハテナを浮かべながら言う。

「要するに、貴方が人間だと思っていたこれは生き霊。
うらみのある相手に祟りをする生きている人の魂ですよ」

「えっ・・・ 俺は!恨み買うようなことした覚えない!!
生き霊とか信じらんねぇよ、そいつ過度なストーカーとかじゃないの?」

確かに肌は異常なほど白いし、言葉だって片言。

けれどもそれは、もしかしたら太陽に当たってないだけかもしれないし、外国から来た人だからかもしれない。

それを言うと、焔とアルヴィは苦虫を噛んだような顔をした。

・・・なんだよ、俺、間違ってねぇはずだろ?

「・・分かりました。 そこまで言うなら彼女を離しましょう 後に後悔しても知りませんから」

「はぁ・・・」

思いっ切り溜め息をつきながら、鎖を女から外す。

自由になった女は気味の悪い笑みを浮かべながら店から出ていった。