「オルハ、ありがとう」
焔が見上げてそういうと、黒い獣が降りてきた。
人が乗れるくらいに大きな狼のような獣が、黒い毛並みをなびかせながら焔に近付く。
「お疲れ様。頑張ったね」
よしよしと言いながら頭を撫でると、オルハと呼ばれた獣は嬉しそうに尻尾を振った。
焔は視線をアルにやると目は合ったが、すぐにそらされ溜め息までつかれた。
焔は視線をアルにやると目は合ったが、すぐにそらされ溜め息までつかれた。
「ちょ、そこまで嫌がらないでよ」
「全く注文が多いですね …では」
右手をオルハが喚び出した扉にかざす。
《…開扉》
言うと同時に右手を握ると、扉を施錠していた鎖が鈍い男をたてながら弾けた。
ゆっくりと古めかしい音を立てながら開いていく扉。
その中はただ暗かった。
何処まで続いているのか分からない暗闇の中から時折聴こえる悲鳴に似た声。
男は顔を青ざめ、首をゆっくり横に振った。
『い、嫌だ 行きたくねぇよ・・・なぁアンタ!!』
話を振られた焔は小首をかしげた。
『鈴音が、死ぬまで待ってくれ! 今度はちゃんと守る! だから・・』
「今になって命乞いか ・・本当にちゃんと守れるの?」
『ああ! っじゃぁ・・!』
男の顔が一気に明るくなる。
焔はにっこり笑って口を開いた。
焔が見上げてそういうと、黒い獣が降りてきた。
人が乗れるくらいに大きな狼のような獣が、黒い毛並みをなびかせながら焔に近付く。
「お疲れ様。頑張ったね」
よしよしと言いながら頭を撫でると、オルハと呼ばれた獣は嬉しそうに尻尾を振った。
焔は視線をアルにやると目は合ったが、すぐにそらされ溜め息までつかれた。
焔は視線をアルにやると目は合ったが、すぐにそらされ溜め息までつかれた。
「ちょ、そこまで嫌がらないでよ」
「全く注文が多いですね …では」
右手をオルハが喚び出した扉にかざす。
《…開扉》
言うと同時に右手を握ると、扉を施錠していた鎖が鈍い男をたてながら弾けた。
ゆっくりと古めかしい音を立てながら開いていく扉。
その中はただ暗かった。
何処まで続いているのか分からない暗闇の中から時折聴こえる悲鳴に似た声。
男は顔を青ざめ、首をゆっくり横に振った。
『い、嫌だ 行きたくねぇよ・・・なぁアンタ!!』
話を振られた焔は小首をかしげた。
『鈴音が、死ぬまで待ってくれ! 今度はちゃんと守る! だから・・』
「今になって命乞いか ・・本当にちゃんと守れるの?」
『ああ! っじゃぁ・・!』
男の顔が一気に明るくなる。
焔はにっこり笑って口を開いた。


