守護まにゅある!

なんておぞましいのだろうか、この男は。

静かに話を聞いていたが、これほどまでに人間に執着する幽霊は初めてみた。

嫉妬や妬みで人間に取り付く奴は何度か見たが、それらは守護霊を殺すことはなかった。

だが、この男は自分で護りたいがために彼女の守護霊を殺したのだ。

こんなことあってはならないというのに。

「・・オルハ アレ喚び出す準備出来てる?」

「もちろん! ・・・やっぱりやるのか」

「守護霊殺しは重罪だからな」

そう言って焔は静かに深呼吸をした。

「話を聞いていましたが、随分と綺麗事を並べていますね」

『・・何?』

ピクッと眉を動かし、アルのほうに向く。

アルは怒りを包み隠さず表しながら男を睨みつけた。

「貴方は自分の私欲を満たすために彼女の守護霊を殺した。
それは許されざる行為なのです
事の重大さを貴方はまだ分かっていませんね」

『うるさい! 守るものがあるお前に何が分かるんだ!!
俺は鈴音を愛してる!だから護りたいんだ!!』

鎖が忙しなく動く男に合わせ、重たい音をたてる。

守るものがある、か・・・馬鹿馬鹿しい