澤木さんのこと。



「分かった。お前の頭の悪さはよぉーく分かった」

「ひどい!あたしが苦手なのは数学だけなんです!!」

「だいたい頭の悪い奴に限ってそうやって言い訳すんだよ」

「ひどい!!」

言い返す度に酷い言葉が返ってきて。

さすがの限界を感じたあたしは


「帰ります!!」

バンッと木製のテーブルを叩いてから立ち上がる。


「は?」

「澤木さん意地悪ばっかり言うし。もういいです!!」

「意地悪ってお前なぁ」

「だって・・」

澤木さんとはいつもこんな感じなんだけど。

暑さのせいか何なのか、イライラ度が上がってくる。


「だ、大体あたし澤木さんに頼んでないじゃないですか?」

澤木さんは何も悪くないのに。

分かってるのに、止まらない。


「澤木さんが勝手に言ったんでしょ?」

「それはお前が泣きそうな顔してたからだろ?」

「な、泣きそうになんてなってません!澤木さん目おかしいんじゃないんですか?」

「てめぇ、ガキのくせに」

「はぁ?ガキ?えぇあたしは澤木さんからしたら子供です!すみませんねぇ
!」

「もういい。お前今日はもう帰れ」

「い、言われなくたって帰ります!!さようなら!!」


いーっと顔を思いっきりくしゃくしゃにして公園を飛び出した。