王子の言葉一つ一つが、王女に言いたかった言葉です。
王子はさらに言いました。
「あなたは俺に言ったよな?『醜いなんて思いません』って。あんな言葉初めてだった。嬉しかった。そんな風に思ってくれるなんて」
王子は顔を赤くしながら、言い続けました。
本当に言いたかった言葉。
「だから、俺は・・・」
言いかけて王子は視線に気づきました。
王女は黙って聞いていました。
「?」
怒っていた少女と魔法使い、それに青年が王子たちをじっと見ていたのです。