俺は、親友が入院してたんで頻繁に見舞いを持って、あの病院に通っていたんだ。


病室でしゃべることもあったり、談話室、中庭、いろんなとこに出没していた。


そんなことを続けているうちに、一人の40代半ばだろうと思われる女性に声をかけられた。


『すみません、ちょっとお時間よろしいですか?』


そう、彩香の母親だ。