泣きながら首を縦にふった


じゃあ連れてきます。



メガネの男はそう言うと、その部屋を立ち去った



ガチャ

ドアノブの音。



亮!!!



そこにはさっきのメガネの男と若い女が二人。そしてその一人の女が亮を抱いていた。



メガネの男が私に近づいてくる



抱っこしてあげたいでしょう。さっきの約束守れますよね。



私は首を大きく縦にふった


もし守れなかった場合、命の保障はできません。



そういってメガネ男はナイフを私の前にちらつかせた


私は何度も首をふる



そしてメガネ男はナイフで縄を切った。私は口のガムテープをはずし、亮のもとに走った



りょーーう!!



泣きながら亮を抱き締めた


どこもケガしてないようだ。亮は私を見て笑った



抱き締めながら涙がとまらない



ゴメンね!恐い思いさせて本当にゴメンね!



よかった亮が無事で…



でも、なんなのこの人達



あんた達、なんなの?何であたし達を誘拐?うち、お金もないし金目的なら、もっとお金持ちの親子にすればいいのに…

震える声で精一杯言った