それからの光景は、すさまじかった。
亮も私も警察官に抱き抱えられるように外にでた。



4人は抵抗する事もなく、うつむきながら一人ずつ 車に乗せられていった。
ヒロトは担架に乗せられ運ばれた
最後に遠くから見えたヒロトの足は動かなかった。



ゆみーーーー!!


蓮が走って駆け寄ってきた!
蓮っっ…
今まではりつめていた何かが、全てくずれさったような気持ちになった。


蓮の胸で泣きじゃくった。

もう大丈夫だから、もう大丈夫だからと蓮は何度も言った。


まわりには、たくさんの警察と、数えきれない程のテレビカメラ、そして近所の人だろうか、たくさんの人だかりが携帯のカメラを、こちらに向けていた。


眩しいフラッシュに、まばたきしながら、私もパトカーに乗り込んだ。



警察署に向かうパトカーの中でヒロトの容態だけが気になった。



それから、警察署で色んな質問をされ私は、出来る限り、答えた。



そして、家に帰れる許可がでた時に、やっと聞く事ができた。

倒れた少年の容態は?


まだ意識不明らしいです。
神様が存在するのなら助けてあげてほしい。私は願うしかなかった。