私の、その言葉にタカ、ユウ、ユリの3人も少し、うなづくような、そぶりを見せた。
ヒロトだけが、何もない壁を、みつめていた。


時刻は8時。


病院の会見が始まった。


結果、ポストの運用を一時休止という事だった。
そして、市、県、国全体で、もう一度見直し話し合いを行う事を決定したらしい。



休止か…いつまで休止なんだろうな。俺らが、出ていったら、すぐ再開とか、ありえんのか?

タカがヒロトに聞く。


ありえるかもな。

ヒロトは小さな声で答えた


その時だった。
ヒロトが倒れた。


ちょっと!!
おい、どうした!?
おい!聞こえるか?
何、どうしたの?

みんなのヒロトを起こす声で亮が泣きだした。


私はとっさに泣いている亮から離れヒロトの頬をたたいた。

ちょっとぉ、しっかりさなさいよ!!聞こえる?目あけて!!



私が叫ぶと、ヒロトは、うっすら目を開けた。


そして一言、こう言った。

俺…ガンなんです。
しかも末期らしい。



ヒロトの言葉に全員黙った。

何で?何でそんな体なのに、こんな事、こんな大変な事したのよ!!病院に…病院に早く!!