ユウ
小さい声で答えてくれた。

何歳?




言いたくないよね。


中3


中3!?


じゃあまだ施設に…

ユウは首を横にふった

俺は里子にだされて里親と暮らしてる。
でも中学卒業したら働いて家をでようと思ってる。


なんで?


本当の子じゃないから甘えたくない。


ユウはそう言うと、あたしから目をそらした。


あなた達の名前は?女の子二人に聞く。


ナオ

ユリ

髪の短い方がナオ、長い方がユリらしい。


二人とも17歳同士。育った環境も似ていてすぐに仲良くなったと彼女達は話してくれた。


みんな、まだあどけない10代。そんなにしてまで赤ちゃんポストを無くしたいんだ…


座っていたヒロトが急に立ち上がり、となりの部屋の流し台にむかう。
遠目にしか見えないけど何か飲んでいる。
あれ何だろ?薬かな…
どうしよう、なんか変な薬で急に暴れだしたら…やっぱ恐い…



けどさぁ、あなた達、まだ10代だし今から色んな楽しい事あるのに、こんな事件起こしたら、何もできなくなるよ。

それに、こんな事したからってなんか変わるの?