しばらく何も話さなかった。 夏の匂いがする空気を小森と 共に感じた。 「……話、あるんだよね」 来てしまった。 でも、決めたよ。 僕は小森より先に言いたかった。 「小森、待って。僕も話しがあるんだ」 「いいよ。小野くんから」 彼女は僕の話を聞こうと僕と 目を合わせた。 「……あの、俺 小森が好き。 付き合ってください」 下しか見れない僕が彼女を見たとき、涙目の驚いていた小森を今でも思い出す。