コロコロ恋愛

【慧汰】
「なぁ―お前は空海のどこが好きなわけ!?」
なんて、言い出す雅樹。「どこだろうな!」
適当に返す俺
「俺、お前の応援してんだぜ!」
応援しろなんて言うてねぇし
「まぁ―頑張れよ!」
言われねぇ―でも頑張るわ
てか 次 国語かよ。だる「悪ぃ―俺、サボるわ」「おい! 慧汰!」

そう呼ぶ雅樹を無視して俺は教室を出た。
すると、下を向いて歩く女子がいた。
何をへこんでいる、それとも…悩んでいるのか?なんて思って、相手を見る。
それは、小柄で、髪がサラサラの長い髪がなびいている。
よく、見ると俺の好きな宮崎空海だと、気づいたその時、思いついた。
相手に俺を知ってもらおうと。
そして、俺はあいつに
わざとぶつかった。
あまりにも、小さくて、派手に転んだ。
うわぁ―。
やべぇ―。
……やりずぎた。
「痛ぁ―」
そう言う相手に自然に手を差し伸べた。
「大丈夫か?」
すると、なぜか こいつは、固まっている。
「おい!大丈夫なのかよ」
やっと 反応した。
「だ、大丈夫です」
と、言って音楽室に行こうとした。
これじゃ関係もてねぇ―じゃねぇか。
俺はあわてて、
「メアドとケ―番交換しない?」
と言うた。
あいつは、顔 真っ赤になり、
「はい」
と答えた。
すんげぇ―嬉しかった。