教室に戻ると唯斗はもう席についていて…。
 あきらかな作り笑顔で「おはよう、瀬野さん」と言ってきた。
「お、おはよ…」
 私は目を合わせることなく早口に言葉を発した。
 な、なんで普通に話しかけてくるの!
 無神経にも、ほどがある。
私は、唯斗と話したくないんだよ…。
とにかく唯斗を無視した。