「まったく……オマエは
いつも、自分より他人の
心配ばかりしてるんだな――…」



「え――――…?」



どういうこと? って、
思ったけど。



でもその問いを発する
ことはできなかった。



――あたしがそれを言う
前に、銀の体はグラリと
大きくよろめいて。



そしてそのまま――
ドサリと音を立てて、
床に倒れてしまったんだ。



「銀………っ!?」



閉じられたまぶた。

顔色は、紙のように白い。




繋いだ手だけを離さずに、
銀は意識を失ってた――。





     ☆☆☆☆☆



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