高校最後の年をこの4人で過ごせる。 口には出さないけど、みんな嬉しくて堪らないのが分かって思わずにやける。 「何にやけてんだよ七瀬」 「いたっ!」 バシッといい音がしたと思ったら痛み出す頭。 「ミナミ、私の七瀬に何するのよ」 「そうだそうだ!」 「ただでさえない脳みそがもっとダメになるじゃない」 「そうだそ…って、遥ぁ~」 「クスッ」 こんなくだらないやりとりで最後の高校生活の初日を終えた。