事故、だった。


隣町の交差点で信号無視した車にはねられ、ほぼ即死状態だったらしい。


「…んで、だよ、遥…」


まるで微笑んでいるかのように眠り続ける、俺のイモウト。


「…んで、冷たいんだよっ…」


触れた頬は、冷たかった。


「…起きろよ遥、なあ…

起きないと、キス、すんぞ」


そっと顔を近づける。


「なあ、いつまでそうしてるつもりだよ。

いつもみたいに、俺を貶せよ。

じゃないと、本当にしちまうぞ」