あたしのハートはキミのもの


 ボーと考え事をしながら歩いていたら、落ちていた石に躓いて体のバランスを崩したあたし。

 「あぶなっ!!」


 浩ちゃんの腕が伸びてきて、倒れそうだったあたしの体を支えた。

 「大丈夫か?」


 柔らかな朝の光の中、間近で見た浩ちゃんの瞳は、吸い込まれそうなくらい綺麗な瞳で・・・。


 こんなに浩ちゃんの瞳が綺麗だったんだと、胸がトキメキ胸がキュントなる。



 「どうした?顔赤いぞ」


 口元をニヤっとさせて言われた言葉に「別に」と顔を背けた。


 「変なヤツ」


 「浩ちゃんよりはマシ」


 憎まれ口は言えるのに、素直に「ありがとう」と言えない自分がちょっとだけ嫌いになった。




 こんな感情抱くのも、浩ちゃんに惹かれているからなのかな・・・。

 あんなに大嫌いだったのに・・・。


 恋心がわかんないや・・・・。