浩ちゃんと一緒に歩く通学路。

 こうして浩ちゃんと一緒に並んで学校に行くのは小学生以来。

 なんだか懐かしくもあり、こそばゆくもある。

 他愛のない話をしながら、爽やかな風が頬を撫でる気持ちよさを感じながら歩いた。

 時折、目があって、ちょっとだけ、ううん。カナリ胸がドクンと鳴る。


 やっぱり、あたしは浩ちゃんのことが好きになったのかな・・・。



 けど、今はまだ浩ちゃんと付き合うことはできない。


 浩ちゃんは、彰君と違う。

 それは分かっているけど、まだ、新しい恋ができない。


 一度ついてしまった傷は、簡単に消せる事ができないんだ・・・・。





 あたしの歩幅に合わせて歩いてくれる浩ちゃん。

 そういえば、彰君はあたしを置いて歩いてばかりいたっけ。