翌日の月曜日。

 学校に出かけようと、玄関のドアを開けた瞬間


 「よっ」


 目の前に、制服姿の浩ちゃんが、右手を上げて立っていた。
 
 「どうしたの?」

 「決ってるだろう。お前と一緒に行こうと思って待ってたんだよ」


 そう言ってニカッと笑う浩ちゃんに、トクンとトキメク。



 「お、いま、嬉しいって思った?」


 ニヤっと笑って近づいてくる浩ちゃん。その笑顔が意地悪っぽく見えて「違う」と言い張って浩ちゃんを置いて歩き出したあたし。


 そんなあたしの横を歩きながら「嬉しかったんだろう?素直に認めろよ」とウルサイ浩ちゃん。


 「しつこいな。そうじゃないもん」


 口ではそう言ったけど、正直・・・嬉しかった。


 ホント言うと、浩ちゃんの事が頭から離れなくて眠れないくらい気になっていたし、浩ちゃんが一緒に行こうって言ってくれて、ちょっと・・・ほんのちょっと感動したりしていた。