「覚悟しとけよ」
浩ちゃんからそう言われた2人きりの夜。
浩ちゃんは、その後あたしになにかをすることなく、トランプやゲームで盛り上がったあと2人で床にゴロンと横になり、いつの間にか眠ってしまい、翌日の朝、慌てて帰ってきたお母さんに2人で寝ているのを見られて
「あらぁ、あなた達、もしかして付き合っているの?」
そんな言葉を言われてしまうぐらい、寄り添って仲良く寝ていたみたいだ。
もちろん、まだ付き合うまではいってないから「違う」って否定したあたし。けど、浩ちゃんは「俺はいつでもいいんだけどな」と言葉を残して「家に帰って寝る」と帰って行った。
浩ちゃんが帰ったあと、お母さんと残っていた泥棒が散らかした後片付けを始めたあたし。
「浩ちゃんが一緒にいてくれてよかったわ」
お母さんの言葉に「うん。そうだね」と頷いた。
お母さんが言うとおり、浩ちゃんがいなかったらと思うだけでコワイ。
浩ちゃんの存在が少しずつあたしの中で大きくなっていっているのは確かなわけで・・・。
時々、浩ちゃんの笑顔を思い浮かべては、ため息がこぼれた・・・。