「そっかぁ」
そう言って、あたしの隣に腰を下ろすとぼんやり天井を見上げた。
その横顔をジッと見つめる。
「奈津」
名前を呼ばれて視線が重なった。高鳴る鼓動に戸惑い目を逸らした。
そんなあたしを気にすることなく、浩ちゃんは言葉を続けた。
「俺は、お前の事が好きだよ」
その言葉を嬉しいと感じている自分がいる。
こういう感情を抱くのは、やっぱり浩ちゃんを好きだと思っているからなのかな・・・。
「だけど、もう付き合ってくれなんて言わない」
「えっ?なんで?」
浩ちゃんの言葉の意味が分からなかった。付き合ってくれって言わないなんて、これからどうしていいか分からないじゃない。
「あたしとは、付き合いたくなくなったの?」
思わず聞いた言葉に、自分で驚きながら浩ちゃんの答えが早く知りたくて、少し驚いた表情であたしを見つめる浩ちゃんの言葉をジッと待った。


