「お前…最悪ってなんだよ?最悪って」 不満そうに眉を潜めて、卵型でカッコいいと評判の顔を少し斜めにしながら 切れ長の瞳の奥で怪訝な視線を向けるこの男 「こんな時に…こえかけてこないでよ…こうちゃん…」 あたしが出会った人間の中で、さっきまで一番最悪だと思ってた2歳年上で幼なじみで同じ高校の先輩でもある浩ちゃんだった。 一番の最悪男は今は彰くんだから、あんたは二番にしてやるよ。なんて上から目線で浩ちゃんを見つめた。