────── ──── パァと明るくなった部屋。テレビが再び賑やかな音を奏で、あんなに鳴り響いていた雷音はその音を消していた。 「もう、どこかにいったみたいだな…雷」 耳の近くで浩ちゃんの声が聞こえて、慌ててパッと浩ちゃんから離れた。 「奈津?」 「ごめん。もう、大丈夫」 やばい。どうしよう…。凄くドキドキする。 どうして?あたし浩ちゃんにドキドキするの? 本当に変だ。 浩ちゃんも、あたしも…変だよ…。 「おかしいよ…これ…」 気づいたら呟いていた。