「ごちそうさまでした」
チャーハンを食べ終え後片付けを終えたあと、ソファに少し距離を開けて2人で座った。
テレビをつけて、ボーと何も話さないままお笑い番組を眺めた。
壁掛け時計の針はもうすぐ夜の10時を回ろうとしていた。
「お前さぁ…」
不意に浩ちゃんが口を開いた。その横顔を横目で見ると真正面を向いたままテレビを観ていた。
あたしも真正面を向いてテレビを見たまま「なに?」と返事をした。
「お前さぁ…俺のこと…マジでどう思う?」
「えっ…?」
「俺のこと…ヤッパ嫌いか?」
「……なに?急に…」
「急にじゃねぇよ。お前、何か言いかけて逃げただろう。だから、ちゃんと教えてくれないか?
お前の気持ちを」
あたしの気持ち…。
今のあたしの気持ちは、何を思っているんだろう…。


