あたしのハートはキミのもの


浩ちゃんのバカ。バカ。バカバカバカバカ!!


最低だよ…。こんな時にあたしを一人にしないでよ…。


「うぅ…バカぁー…」


泣きながら、そう呟いたら「誰がバカだよ」と声が聞こえた。


その声に驚き顔を上げると、なに泣いてんだよと再びあたしの隣に腰を下ろした浩ちゃん。


手には毛布が抱えられていた。



「それ…」

「あぁ、このままここにいたら寒いからな。悪いと思ったけどお前の部屋から持ってきた」


そっかぁ…。毛布取りにいってくれてたんだ…。


「それとも部屋に行くか?」


「うぅん。ありがとう。ここでいい」

あんな泥棒が入った自分の部屋を今はまともに見る勇気はない。


それよりも、浩ちゃんが少しだけ片付けてくれたリビングにいる方が落ち着くよ。


「このまま、ここでいい。ここがいい」