「イヤァーー!!」 離してよ!!あたしに触んないで気色悪い!! そう叫びたいけど声にならなくて腕をジタバタさせていたら 「大人しくしろ」とガシッと更に力強く掴まれた。耳元にかかる息が気持ち悪い!! 「イヤァーー!!」 泥棒の汚い手が近づいてきて、叫ぶあたしの口を「うるさい。静かにしろ」と塞ごうとした時 「うぐ…」 突然、泥棒の力が弱まりあたしの腕を掴んでいた力が弱まった。 その隙にバッと泥棒から離れると、泥棒の腕をねじ上げていた浩ちゃんの姿が、月明かりに照らされていた。