あたしのハートはキミのもの


「今は…」


今も、あたし…浩ちゃんのこと…嫌い…なのかな…。



なら、なんで?なんで、あたしは浩ちゃんのキスを拒まなかったの?


自分で自分の気持ちが分からない。



「…ごめん。もう少しだけ、時間ちょうだい」



そう言って浩ちゃんに背を向けて走り出した。




「あっ、おい!」



後ろで浩ちゃんが待てと言ってるけど、あたしはその言葉を無視して見えいた自分の家に向かって突っ走って逃げた。


こんな時に、逃げるなんてどうかなぁって思ったけど


なんて答えていいか分からなかったんだ。


「待てって!」


尚も追いかけてくる浩ちゃんを無視したまま家の玄関の鍵を開けようとした時だった。


誰もいないはずの玄関のドアが、静かにゆっくりと開いた…。