あたしのハートはキミのもの


「嘘じゃないって」


「だ、だって!だって…



そんな…急に言われても信じられないよ。

だ…だって、今まで浩ちゃんは、あたしをからかってばかりいたんだよ!?」


今まで浩ちゃんから、からかわれてどれだけ泣いたと思ってるの?



「それなのに、急に好きとか言われても…」



「仕方ないじゃないか、俺…好きな子には意地悪する人間だからさ」


「はい?」


「だから、仕方ないだろう?男ってそういうとこあるんだよ」


なにそれ?幼稚園児じゃあるまいし。からかわれ続けた方は迷惑だっての。


「俺の言葉…信じてくんねぇのか?」


ちょっぴり悲しげに微笑んだ浩ちゃんの顔を月を隠した雲が曇らせた。