「ちょっと!そんなに引っ張らないでよ!」 「うるさい。寒いんだから早く行くぞ」 あたしの手を握ったまま歩み続ける浩ちゃん。 その背中と繋がれた手のぬくもりがあったかくて、またちょっとだけ泣きたくなった。 泣きたい気持ちを浩ちゃんに悟られないように上を見上げた。 ハァーと吐いた白い息が街灯に照らされ その向こう側にはキラキラと星が輝いていた。 「浩ちゃん。星、きれいだよ」 冬空に澄んだ空気の中で見える星が凄く綺麗で…立ち止まり輝く無数の満天の星達に魅入っていた。