あたしのハートはキミのもの


「か…帰る。今すぐ帰る!!」


「あっ、怒った。奈津が怒った」


楽しそうにお腹を押さえながらクククッと笑う浩ちゃん。


からかわれた…!!ただからかわれただけなんだ!!

ワナワナと怒りで肩が震えた。

「もう…浩ちゃんなんて大嫌い!!」


振り向いて思いっきり浩ちゃんを殴ろうと拳を振りかざした時だった。


不意にフワリと抱きしめられたカラダ。
あったかいぬくもりに包み込まれたカラダ。



「冗談だよ。ごめん。悪かった」


耳元で優しい声色で囁かれた。