「でっ、アイツのどこが好きだったわけ?」
空になったマグカップをあたしの手から取るとゆっくりとテーブルの上に置いた浩ちゃんは
「教えろよ」
公園でキスした時と同じ妖艶な瞳で見つめてきた。
「なんで…聞くのよ?」
距離を保ちたくて後ろに下がろうとしたけど、すぐ後ろには壁があって後ろには逃げられない。
目の前には少しずつ距離を縮めてくる浩ちゃん。
「浩ちゃんには…関係ないでしょう?」
そう言ってどうにかして逃げようとしたけど、バッと伸びてきた浩ちゃんの両腕で逃げ場を完全に塞がれ、壁と浩ちゃんに挟まれた形になってしまった。


