「ふぅーん」とブランコに腰掛けたまま距離を縮めると、顔を近づけてあたしの顔をジィと見つめる浩ちゃんの視線を感じた。 「ちょっと。なによ?そんなに見ないでよ」 そう文句を言いながら浩ちゃんの顔を見た時だった。 一瞬、目の前がフッと暗くなったと思ったら 唇に、何かが触れた…。 えっ…?なに?これ…? 頭の中にいくつも浮かぶハテナマーク。 唇に触れていたものがようやく離れた時に、それが浩ちゃんの唇だと気づいた瞬間 バッ!!と手で唇を塞いでブランコから飛び上がった。