なぁ、どうしたらいい?と情けない顔で聞いてきた。


どうしたらいい?って、そんなの決まってる。


「好きだって言っちゃえばいいんだよ」


そう言うと、お前なぁ、そう簡単に出来たら相談なんかしないって言われたけど


結局は、気持ち伝えるしかないんだから

怖がらないで言っちゃえばいい。



だって、あなた達は両想いなんだよ。


「とにかく、今すぐにでも由妃に気持ち伝えてきなよ!」


なおも、振られたらどうすんだよとブツブツ言ってる石崎くんの背中をバンと叩いた。


「男でしょう!しっかりしてよ」


「イテェ!何すんだよ?」


「うっさい。由紀、きょう確か本屋に行くって言ってたから」


多分、まだいるはずだよと、石崎くんの背中を押した。

分かったと、駆け出す彼の背中に「頑張って」と言葉をかけた。


由紀、もうすぐ由紀の恋が叶うよ。


幸せになれ。


心の中で二人の恋が上手くいくことを祈った。