あたしのハートはキミのもの


「うぅ~ん。元気回復」


駅に着いて電車を降りると、浩ちゃんは気持ち良さそうに両手を上げて背伸びした。



「グッスリ寝てたもんね」



「なに?寂しかった?」



「なっ!?別に。そんなわけないよ」



浩ちゃんの寝顔見て、可愛いなんて思ったことは言わなかった。


ジッと寝顔見てたの知られたら、またからかわれそうだからね。



「さて、帰るか」


あたしの手を取りギュッと恋人繋ぎをすると人混みの交差点を走り出した浩ちゃん。


幸せが体中を駆け巡った。