「ねぇ、ホントに大丈夫?落ちたりしない?」 どんなに丈夫なシートベルトも頼りなく思えて足がガクガクと震えた。 「大丈夫だって。心配するな俺が付いてる」 そんなこと言われてもと思ったけど、ギュッと繋ぐ恋人繋ぎと浩ちゃんの力強い瞳と言葉に、なんだかさっきよりは怖さが減ったような気がした。 「うん…。分かった」 たかがジェットコースター。されどあたしにとって恐怖で絶対に乗らないと決めていたジェットコースター。 浩ちゃんがいれば乗れる。大丈夫。 不思議とそう思えるから不思議だよ。