あたしのハートはキミのもの


「じゃあ、帰ろうか」と教室を出ると、廊下の壁に寄りかかるように立っている浩ちゃんがいた。


「どうしたの?」と駆け寄ると「一緒に帰ろうと思って待ってた」と照れくさそうに笑った。



途端に広がる嬉しい感情。


なんだか恥ずかしくなって顔が赤くなっていくのが分かった。



「なに赤くなってんだよ?」と自分だって顔が赤くなってるくせにあたしのオデコをツンと人差し指で突っついた浩ちゃん。


突っつかれたオデコを押さえて痛いと文句を言っていると

後ろから「アツッ。仲良すぎだよ」とからかい始める恵美達の声。