放課後の教室で帰る準備をしていたあたし。
「ハァ…」
本日何度目かも分からないため息がこぼれ落ちた。
「あ、またため息出てるよ」
幸せ者が、なにため息ついてるのよ?と、いつの間にか横にいた由紀達が笑いながら言った。
「そうだけどさぁ、三澤さんのことを想うと、なんかね…気が重いよ…」
そう言って再びため息をこぼした。
同時に勢いよく叩かれた背中。「イタッ」と声をあげると「幸せ者がなに言ってるのよ?」と由紀達から怒られた。
「付き合うって決めたんでしょう?なら、他のこと何も考えずに楽しく付き合っちゃえばいいじゃん!!」
満面の笑みで力強くそう言い切る由紀達。
「そう…だよね…?」


