「そんなに嬉しい?」


あたしと付き合うの…。


彰くんも、あたしと付き合うようになった時、凄く喜んでくれた。


「大好きだよ」って言ってくれた。


けど、彰くんはあたしを裏切った。


「ねぇ…浩ちゃん」

「ん、なに?」


「浩ちゃんは…あたしを裏切ったりしないよね?」


浩ちゃんの瞳を真っ直ぐ見つめた。


もう傷つくのは嫌だ。


浩ちゃんも、あたしの瞳をジッと見つめた。


「当たり前だろ。約束するよ。お前を絶対裏切らない。泣かせたりしない」



浩ちゃんは、そう言うとあたしの唇に触れるだけのキスをした。


唇を放した浩ちゃんは「大好きだよ」とひとこと言った。


その言葉を信じたい。


そう思ったあたしは背伸びして、廊下に誰かの話し声が聞こえるなか


「分かった。信じる」と告げて、浩ちゃんの唇に自分からキスをした。