「・・・・・分かったよ。浩ちゃん」
あたしは静かにそう言った。
「へっ?」とあたしから体を放し「いま、なんて言った?」と顔を覗き込む浩ちゃん。
「だから…分かったって言ったの」
「なにがだよ?ハッキリ言えよ」
そんなこと言われても気づいてよと瞳で訴えたけど、浩ちゃんはちゃんと言えよと譲らない。
「早く言え。言わねーと、このままキスするぞ」
冗談じゃない。ここは学校なんだ。もし万が一誰か来たらどうするのよ?
「分かった。一回しか言わないからね」
根負けしたあたしは、ドンドン真っ赤になっていく顔を俯かせてポツリと言った。
「あたしと…付き合ってください」


