言えない秘密~ヤクザが愛する女~




「しょせん、オレの存在って、そんなもんだよな」


「違うよ~!」


慌てて否定しても、勇人はそっぽを向いたままだ。


どうしよう~。


怒ってるよね?


メールの返事を忘れたとか、私が同じ立場でもショックだもん。


「ねえ、勇人。本当にごめんね」


シャツの袖を軽く掴んでみるも、勇人はこっちを見てくれない。