「勇人。最近、この辺りを荒らしてる奴らが、いるらしいじゃん」


「マジで?」


夜の街を、竜と歩きながら、オレは辺りを見回した。


日付が変わろうとするのに、まだまだ街は賑やかだ。


あっ、竜ってのは、オレの幼なじみで、同級生。


屋代竜(やしろ りゅう)と言って、こいつも正真正銘、ヤクザの息子だ。