「ねえ、勇人って、こんな旅館みたいな家に住んでるんだね」 自宅を案内していたら、物珍しそうに美優が言った。 「そうか?生まれた時から住んでるから、あんまり分からないけどな」 まるで子供の様に、キョロキョロしている美優を見ていると、より愛しさが込み上げてくる。 「ねえ、実和さんとは、連絡取らないの?」 「え?何だよ突然」